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【トイレットペーパーを盗まないで】カフェでもパチンコ店でもコンビニでも…トイレ備品の“盗難被害”増加で店が悲鳴 「生理用品が一気になくなる」「ハンドソープが丸ごと」、物価高も影響か

無防備に積まれている予備のトイレットペーパーだが…(イメージ)

無防備に積まれている予備のトイレットペーパーだが…(イメージ)

 ティッシュやトイレットペーパーといった紙製品が新たに値上げされることが報じられた。大王製紙は4月1日、王子ネピアは4月21日、日本製紙クレシアは5月1日出荷分より値上げの予定だという。生活必需品であるだけに、家計の負担が大きくなることは避けて通れない。あおりを受ける形でため息をつくのは接客サービス業の経営者も同様。家庭とは異なる影響として顕著なのが、備品の「盗難」が増えているのだという。

「アメニティから生理用品まで揃えていたが廃止を決断」

 Aさん(40代男性)は、都内で最大80名ほどが入れる洋風ダイニングバーの店長を務めている。長い間トイレにはサービスとしてうがい薬、綿棒、あぶらとり紙を設置し、女性用トイレには生理用品も用意していたが、昨年から全て廃止した。「盗まれることが多くなった」というのが、その理由だ。Aさんが憂鬱そうな顔で口を開く。

「生理用品は大体5個ぐらいを小さな箱に入れて提供していたのですが、明らかにここ1年ほど、値上げラッシュの話題が続くようになった頃から、一気に全部無くなることが増えました。生理中の方向けに1個、せいぜい2個を前提にしているサービスですし、見回りの頻度を考えても一度に全部なくなるというのはちょっと不自然で……。

 トイレットペーパーも常時3つほどをトイレの近くの棚に置き、すぐに補充ができるようにしていたのですが、無くなることが増えました。まあ、盗まれてるわけですよね。そもそも、店としては気持ちよく過ごしていただくべく、さまざまなものが値上がりするなかでも頑張って、アメニティや使い心地のいいトイレットペーパーなどにこだわって提供してきたわけですが……、盗難かと人を疑うのも嫌。結局、トイレットペーパーの予備は個数を減らして置くようにして、他のアメニティは廃止するという決断に至りました」(Aさん)

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