横浜囲碁サロンでの囲碁指導する竹清さん(右)
少ない元手から「億り人」に――多くの個人投資家が抱く願望だろうが、現役プロ囲碁棋士の竹清勇五段(45)は、棋士として現役で活躍しながら株式投資で億超えの資産を築いた異色の存在だ。元手は300万円だったというが、どのような道のりを歩んだのか。その投資術について聞いた。
「もともと投資の知識や経験はゼロだった」と語る竹清五段。株式投資を始めたきっかけは2009年。兼ねてより親しかった経営者に囲碁界の将来について相談したことだったと話す。
「囲碁界は高齢化による競技人口減少で厳しい現状に置かれており、『現状を打開したい』と相談したところ、『金融の持つ力は大きいので、投資を学んでみてはどうか。そこで成功出来れば自分の現状だけでなく、将来的に囲碁界を盛り上げる力にもなる』と提案されました。その後、その経営者の方から国内屈指のヘッジファンドのファンドマネージャーをご紹介していただき、幸運にも金融や投資について直接ご指導を仰ぐ機会を得ました」(以下、「」内は竹清五段)
次のページ:デイトレで成功も、東日本大震災を機に手法を切り替え