4つのステップで10倍株を手にする
「もちろん、やみくもに買い集めたのではありません。10倍株を見つけ出し、手にできたのは、次の4つのステップを実践したからです。
【1】業種（テーマ）を絞り込む
【2】業績を見極める
【3】分散投資を心がける
【4】長期にわたって握り続ける
投資には資力（資金）、眼力（銘柄選定、分析）、握力（相場に左右されずに保有し続けるメンタル）が必要と考えます。このうち、10倍株に最も必要なのは握力です。私自身、株式投資を始めて間もなくリーマン・ショックを経験し、東日本大震災、新型コロナ禍、世界的な金融ショックなどの直撃を何度も受け、決して順風満帆ではありませんでした。ショックに直撃される度、ひたすらに耐え忍んできましたが、インカムゲイン狙いだったからこそ握力が続いたのだと思います」
サラリーマンと投資家の二足の草鞋を履いてきた愛鷹氏は、「1銘柄の投資額は自分の給料で挽回できる金額まで」と決めているという。
「自分が許容できるリスクを超えてリスクをとり過ぎると、必要以上に株式投資に対してプレッシャーを背負うことになり、大きな損失を出した時に耐え切れずに市場から退場することにもなりかねません。無理なく続けられる投資道を早く見つけることも大切です」
資力や性格によって許容できるリスクの度合いは人それぞれ異なるだろうが、給料の手取りから生活費などを除いた余裕資金で最低単元の株を買い漁り長期保有する「愛鷹式ほったらかし投資法」は多くの方々に参考になるのではないか。それが将来の10倍株を見つけることにつながる可能性があるならなおのことだろう。
100銘柄の10倍株達成を目指す愛鷹氏は、今も「テンバガーの原石」を探し続けている。別記事『《通算85銘柄で10倍株達成》“テンバガーハンター”愛鷹氏、資産3.3億円を築いた現役サラリーマン投資家が注目する「10倍株を狙える」銘柄5』では、愛鷹氏の最新の注目銘柄を具体的に解説している。
株式投資を始めてから約16年で資産3・3億円を築いた愛鷹氏のX
【プロフィール】
愛鷹（あしたか）／現役サラリーマン投資家。理系大学院修了。2008年に株式投資を始め、3億3000万円超の株式資産を築く。保有銘柄は1000社を超える。2025年2月現在、13年連続通算85銘柄で10倍株（テンバガー）を達成。「テンバガーハンター」と呼ばれる。著書に『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』（ダイヤモンド社）。【Xアカウント】@minobouz
取材・文／上田千春
