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ビジネス
習近平氏の“漁夫の利”台湾併合計画

【米ロ接近は習近平主席にとって好都合】ウクライナの領土割譲を容認するようなトランプ氏発言で正当化される“力による現状変更”、中国が力で台湾を奪っても文句が言えない状況に

米ロの関係が深まることで“もうひとつの大国”中国の動向が注視される(習近平・国家主席/Getty Images)

米ロの関係が深まることで“もうひとつの大国”中国の動向が注視される(習近平・国家主席/Getty Images)

 トランプ・ゼレンスキー会談が物別れに終わり、米国はウクライナへの軍事支援を一時停止した。世界経済への影響も懸念されるなか、その動向に注目が集まるのが、中国の習近平・国家主席だ。米ロの接近は、中国にとって好都合な展開につながる可能性もあるのだ──。

 ホワイトハウスで行なわれた2月28日の米・ウクライナ首脳会談は、途中まで穏やかなムードで進んだものの、最終的には報道陣の前でトランプ大統領とゼレンスキー大統領が批判の応酬を繰り広げた。

 キヤノングローバル戦略研究所の峯村健司・主任研究員が語る。

「トランプ氏は鉱物資源協定に友好的にサインするつもりだったが、対ウクライナ最強硬派のバンス副大統領が口を挟んで状況が一変した。ゼレンスキー氏が対応を誤ったこともあり、決裂という最悪の結果に終わりました」

 会談後に予定された昼食会や協定署名式は中止となった。5日のトランプ大統領の施政方針演説では、一転してゼレンスキー大統領から「和平交渉の準備はできている」とする手紙を受け取ったことを明かし、一定の歩み寄りは見せたものの、予断は許さない状況だ。

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