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家計
危ない住宅ローンの見分け方

利上げ局面で住宅ローンを組む際のポイント 「返済総額」「ペアローン」「期間」「金利」「借り換えの判断基準」“金利がある世界”での賢いローンの組み方

利上げ局面で住宅ローンを組む際の注意点とは(写真:イメージマート)

利上げ局面で住宅ローンを組む際の注意点とは(写真:イメージマート)

 政策金利0.5%という日銀の追加利上げを受け、2月末、大手銀行各社は3月から適用する住宅ローン金利を発表した。たとえば0.5%の変動金利で3000万円のローンを組んだ場合、金利が2%に上昇すると、月の支払額は約7万80000円から約9万9000円となり、月の負担額は2万円以上増える。こういった局面でローンを組む際は、どんな点に気をつけるべきか。【前後編の後編。前編を読む】

■前編記事:日銀の利上げを受けて上昇する“住宅ローン金利”「変動型金利は2026年度に4%に達する」との予測も 月額負担額はどれだけ増えるのか、借り入れ元本別に試算

 利上げ局面でローンを組む際は、今後の金利上昇分を加味した返済計画を立て、年収を基準として借入額を抑えることが大きなポイントになる。住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営する株式会社MFS取締役の塩澤崇氏はこう指摘する。

「金利上昇に備えるには借り過ぎに注意。借入額の目安は年収の5倍まで。年収600万円なら3000万円、生活を切り詰めても4200万円が限度でしょう。とくに若い世代は、これから子供にかかる数百万円単位の教育費を考慮しなければいけません。50代以降でローンを組む場合も同様に、退職までの給与総額を踏まえ、年収の4倍程度に留めたほうが無難でしょう」

 このほか、共働き夫婦の“2馬力”を前提とした「ペアローン」にも要注意。大きな借入額でも審査に通りやすい傾向がある反面、リスクもある。

「ペアローンを組んだ夫婦が離婚する場合、返済能力が低下するため、ローンを片方に寄せるのは銀行が難色を示します。離婚した配偶者とローン返済を続けるか、物件売却するかの二択を迫られる方も多くいます」

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