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故人が利用していたサービスの解約手続きという“難敵” 公共料金、クレジットカード、携帯電話、サブスクなど…手早く解約を済ませる手段を解説

「解約」はできるだけまとめてやるのがスムーズ

「解約」はできるだけまとめてやるのがスムーズ

「財布」にメモを入れておく

 さらに手早く済ませるには、契約者の生前の準備が欠かせない。

「スマホやパソコンのパスワードさえ家族と共有しておけば問題の大半は解決します。生前にエンディングノートを書き、そこに各種サービスのID、パスワードを記して家族にノートの存在を伝えればいい」(伊勢田氏)

 一方でノートに記すかたちを含め、家族にも生前にパスワードを知られたくない人も多い。そうした時に伊勢田氏が勧めるのは自身の財布にIDやパスワードなどをメモした紙を入れておくことだという。

「生前であれば家族でも財布の中身を勝手に見ることはそうそうないでしょうし、亡くなった後は遺族が基本的に中身をチェックしますから、見つからない事態も避けられる。そのうえで念を入れるなら、IDとパスワードを記入したメモ用紙の上から修正テープを張って即席のスクラッチカードにします。もしも誰かに盗み見られたら痕跡が残るので、そうした場合はパスワードを変更すればいいわけです」

 そうして面倒なデジタル関連の契約が整理されていれば、公共料金やクレジットカード、携帯電話などは基本的に電話1本で解約できるので、まとめてやってしまえば1日で済む。東京国際司法書士事務所代表の鈴木敏弘氏が言う。

「ただし、カードローンがある場合は相続人に支払い義務が生じます。額を確認するためにもカード会社にはなるべく早く連絡しましょう。携帯電話も端末を分割購入している場合、相続人が精算しなくてはならないことを知っておきましょう」

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※週刊ポスト2025年3月28日・4月4日号

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