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土俵に埋まるカネ

新横綱・豊昇龍が途中休場の舞台裏 3個目の「金星配給」で相撲協会に早くも年72万円の褒賞金支払いの負担増が発生していた

9日目の一山本との取組で4敗目を喫し、窮状に追い込まれた豊昇龍

9日目の一山本との取組で4敗目を喫し、窮状に追い込まれた豊昇龍

 春場所の番付発表会見に臨んだ新横綱の豊昇龍は、「何があっても休場しない。負けても休場しない」と明言していたが、10日目から途中休場することになった。新横綱の休場は1986年秋場所を途中休場した双羽黒以来、39年ぶりのことだ。場所前、若手親方のひとりは「協会の都合もある。特にビャンバ(豊昇龍)は(平幕への)取りこぼしが多いからね……」と不安を口にしていた。その不安が、本場所で現実のものとなった。

 この若手親方が心配していたのは、平幕力士が横綱を倒した時の勝ち星(金星)のことだ。その殊勲をあげた力士は「持ち給金」が10円上がる。持ち給金とは初土俵の時に3円からスタートし、勝ち越し1つにつき0.5円、金星で10円、幕内優勝で30円(全勝なら50円)が上乗せされていく角界独特の給与体系のこと。十両以上の関取になれば持ち給金を4000倍にした額が、「褒賞金」として2か月に一度の本場所のたびに支給される。

「勝ち越し1勝につき0.5円、優勝すると30円という額からすれば、金星の10円は高い。それほど平幕が横綱を倒すということに価値がある。金星1個で4万円(=10円×4000)となり、十両以上の関取でいる限り、引退するまで場所ごとに4万円ずつもらえる仕組みです」(協会関係者)

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