「褒賞金」は横綱より平幕が高いことも
関取の給料は主に、「月給」と本場所ごとに支払われる「褒賞金」「特別手当」の3つからなる。月給は横綱が300万円(年額3600万円)、大関250万円(同3000万円)、関脇・小結180万円(同2160万円)、平幕140万円(同1680万円)、十両110万円(同1320万円)となる。三役以上は本場所ごとに特別手当が支給される。
褒賞金は各力士が初土俵の時に「持ち給金3円」からスタートし、勝ち越し1つにつきプラス0.5円、金星でプラス10円、幕内優勝でプラス30円(全勝ならプラス50円)といったかたちで加算される。関取は持ち給金を4000倍した額が2か月に一度、支給されるかたちだ。協会関係者が言う。
「この持ち給金は大関や横綱への昇進によって最低保証額まで引き上げられる仕組みがあるが、“負け越しても減額されない”というシステムのため、平幕として長く現役を続ける力士が上位の力士より受け取れる金額が大きという“逆転現象”が生じる」
春場所の幕内力士で「持ち給金」が一番多いのは西前頭7枚目で40歳の玉鷲(258.5円)。横綱・豊昇龍(169.5円)は、元大関の御嶽海(236円)や高安(224円)、優勝経験がある31歳の大栄翔(186.5円)よりも少ない。
次のページ:野球、サッカー、ゴルフと比べてトップの年収があまりに少ない