元ネスレ日本社長の高岡浩三氏がフジテレビ新社長にホリエモンを推す理由とは?(写真/横田紋子)
「ホリエモンをフジテレビ社長に」
テレビ局の主な収入源は広告収入だが、この先、テレビからネットへの移行などで広告収入が伸びていくとは考えにくい。そうした中でフジテレビをはじめとしたテレビ局はどのように生き残っていくのか。高岡氏は、フジとは因縁浅からぬ“あの男”を社長にすべきと驚きの提言をする。
「これからのテレビはネットとの融合が欠かせません。サブスクリプションの導入など、ネットと地上波を組み合わせた新しいビジネスモデルを構築するのがこれからの経営者の仕事です。そう考えると、フジテレビの社長にはホリエモン(堀江貴文氏)がふさわしい。
日本のインターネット時代の入口で起きたライブドア事件は、日本がデジタル化に遅れるきっかけを作ったエポックメイキングな出来事だったと思います。あの時、ホリエモンがフジを買っていたらどうなっていたのかと真剣に考えてしまうからこそ、彼のような人間に社長をやってもらいたい」
視聴者の激減、ネットの台頭、炎上リスクなど様々な問題を抱える中、かつては“メディアの王様”だったテレビはどこに向かうのか。フジテレビだけでなく、すべての局が問われている。
関連記事《フジテレビも日産も…なぜ多くの企業でガバナンスが機能しないのか?「労働者は優秀でも経営者が育たない」日本企業が生き残る道を提言する》では、フジテレビをはじめとする日本企業においてガバナンスが機能しない理由について、高岡氏がその歴史的な経緯から解き明かしている。
【プロフィール】
高岡浩三(たかおか・こうぞう)/1960年大阪府生まれ。1983年に神戸大学卒業後、ネスレ日本に入社。各種ブランドマネージャーを経て、ネスレコンフェクショナリーマーケティング本部長として「キットカット受験応援キャンペーン」を手がける。2005年、ネスレコンフェクショナリー社長。2010年、ネスレ日本副社長飲料事業本部長として新しい「ネスカフェ」ビジネスモデルを構築。同年、社長兼CEOに就任し、2020年に退任。現在はケイアンドカンパニー社長として、企業のマーケティング、イノベーションをサポートしている。
取材・文/池田道大(フリーライター)