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資産2億円を築いたふつうの会社員が教えるマネー術

資産2億円達成の人気ブロガーが「生命保険・医療保険には入らず、損害保険には加入する」選択をした理由 コスパとリスクから考える“保険の大原則”

ガンになったときに高額の医療費がかかる心配はないのか

 例えば、あなたが70歳未満で年収が370万~770万円だとして、自己負担3割分の100万円の医療費を医療機関に支払ったとします。この場合、自己負担の限度額は11万円になるので、後で89万円が給付されます。健康保険に加入していれば、333万円かかる医療がたった11万円の支出で賄うことができるわけです(参考:価格コム高額療養費制度の計算)。

「医療費が100万円ならそうかもだけど、ガンの治療ならもっとお金がかかるんじゃないの?」と考える人もいるはず。しかし、答えはNOです。ガンでも医療費はそんなに多くかかりません。

 メットライフ生命のインターネット調査では、ガン治療のための年間自己負担額は、ステージ0で平均37万円、ステージ4(末期ガン)で平均108万円という回答でした。この金額には高額療養費制度は考慮されていないため、実態の支払額はもっと少ないと考えられます。

 民間の医療保険は国民の9割以上が加入しており、平均的には毎月3000~4000円の支払いをしている人が多いと思います。生命保険に比べれば金額は大きくないし、いざという時のためにと支払い続けている人が多いでしょうが、健康保険でこれだけカバーされるのに、果たして民間の医療保険を掛ける必要があるのでしょうか。

 仮に毎月3000円の保険料を20年間支払い続けると、金額は合計で72万円です。20 年間の間に不幸にもガンを発症し、自己負担額の37万~108万円を民間の医療保険で支払ってもらったとして、これはお得でしょうか。72万円を自分で貯金していれば済む話です。

 全死亡者のうちガンで死亡する割合は昔からずっと第1位です。確かに高齢者のガン発症率は高いですが、たとえ発症したとしても国の健康保険で費用の多くがまかなえます。つまり、保険に加入する必要はあまりないということです。

 万が一、国の健康保険に加入しておらず、民間の医療保険だけに加入しているなら、すぐに国の健康保険に加入するべきです。また、100万円ぐらいの貯金があるなら、民間の医療保険に加入する必要もありません。どうしても医療保険に加入したいなら、大手生命保険会社の医療保険ではなく、県民共済や都民共済等の共済がお勧めです

 共済は非営利であるため手数料が低く設定されており、可能な限り加入者に還元するように設計されています。有名なところだと、埼玉県民共済は、保険給付金と給付金支払い後の余ったお金の返金が合計で97%に達しています。つまり、3%しか手数料がかかっていないということです。

 残念ながらお得な埼玉県民共済には埼玉県民しか加入できませんが、47都道府県すべてに共済はあります。どうしても医療保険に加入しないと不安であれば、まずは最寄りの自治体の共済に加入することを検討しましょう。

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