インカムゲイン狙いを続けていたら、気づけば10倍株になることも?(写真:イメージマート)
トランプ・ショックで、株式市場は先行き不透明な状況が続く。そうしたなかでも、株を買った後は“ほったらかし”にして、買った時から株価が10倍になる「10倍株(テンバガー)」は狙えるという。
現役サラリーマン投資家の愛鷹氏は、会社勤めを続けながら7年で運用資産が1億円を超える“億り人”になったという。驚かされるのは、「10倍株」を日本株のみで通算85銘柄達成していることだ(今年3月末時点)。
「10倍株というとキャピタルゲイン(株価の値上がりによって得る利益)狙いの投資と思われがちですが、私の基本的なスタンスは一度買った銘柄は売らずに長期保有する“ガチホ(ガチでホールドする、の略)”。10倍株を量産できたのは、配当金や株主優待といったインカムゲイン狙いだったからこそと思います」
10倍株を狙う極意は“ほったらかし”にあるというのだ。
当初は「キャピタルゲインで大儲けしたいと思っていた」
配当金や株主優待を狙うことは、10倍株探しと相性がいいと愛鷹氏は指摘する。
「株価が10倍になるまで持ち続けないとテンバガーになることはありません。キャピタルゲイン狙いだと、買った時よりもある程度、株価が上がったら利益確定をしないとリターンを得られません。一方、配当や優待などのインカムゲイン狙いならそれらが維持される限り、株価が上がっても下がってもリターンを享受しながら、10倍株に育つのをじっくり待てます」
頻繁に売買を繰り返す必要がなく、ストレスも少なくて効率的にリターンを受けられると愛鷹氏は説明する。そうして長期保有することにより、20倍、30倍以上に成長した銘柄も多数あるという。
「たとえば、医療従事者向け情報サイトを運営するエムスリーは2012年に1株349円で購入し、約8年で10倍株を達成。2021年には最高倍率30.6倍(株価1万675円)を記録しています。購入した時は時価総額が数百億円規模の小型株でしたが、業績を堅調に伸ばし続け、保有しているうちに時価総額が1兆円規模の大型株に成長していました」