そんな愛鷹氏だが、投資を始めた当初は「キャピタルゲインで大儲けしたいと思っていた」と打ち明ける。それをガチホ投資に方針を転換したのは、“ビギナーズ・アンラック”の経験がきっかけだった。
「初テンバガーとなったコシダカホールディングス(『カラオケ まねきねこ』を運営)は、カラオケ好きの親族に喜んでもらおうと株主優待狙いで2008年8月に1株だけ9万円で購入しました(注・当時は1単元1株の銘柄も存在)」
投資初心者だった当時、優待株は権利確定日に向かって株価が上がる傾向があることや権利落ち日を境に株価が下落しやすいことを知らなかった。
「同月末の権利落ち日から2日連続でストップ安となったコシダカ株を2日続けて1株ずつ買い増してしまい、投資を始めて数日で大きな含み損を抱えました。当時は損切りなどもよくわからず、塩漬け株生活に。するとその後、同社が子会社化したフィットネス事業や、主力のカラオケ事業の好調が続き、3年後に10倍株になったのです。
仮に損切りで売っていたら、初10倍株との縁を逃していたかもしれません。株式投資には資力(資金)、眼力(銘柄選定・分析)、握力(相場に左右されずに保有し続けるメンタル)が求められますが、10倍株に最も必要なのは、握力と学びました」
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※週刊ポスト2025年4月18・25日号