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投資
2億稼いだ兼業投資家・東山一悟氏

トランプ・ショックの乗り越え方を“億り人”に聞く 資産2億円の東山一悟さんは「『下がった時はバーゲンセール』と思いましょう」「ただし一極集中は危険」の心構え

インデックス投資を軸にする“コア・サテライト戦略”が奏功

 水筒や弁当を会社に持参する、できる限り徒歩移動するなど、節約生活を続けた東山さんが再び投資に向き合うようになったのが2011年だ。父親が亡くなり、遺産として株を相続したのがきっかけだった。

「久しぶりに証券会社の口座にログインしたら、保有資産がちょっと増えていた。遺産と節約生活で貯めた分を合わせると2000万円くらいになっていて、ここで投資の勉強を本格的に始めました。それからは指数に連動した運用を目指すインデックス投資を中心に据えるようになりました。インデックス投資を軸に、資産の一部を興味のある分野への個別株投資にあてる“コア・サテライト戦略”が自分には合っていました」

 2011年から退職するまでの9年間は、「運よく相場がよかった」こともあり、7000万円にまで資産を増やすことに成功。そのタイミングで勤め先を退職するが、退職金も運用に回して、4年ほどで資産は2億円に達したという。その内訳は約30銘柄の投資信託が1億円強、同じく約30銘柄の株式が5000万円程度、残りは個人向け国債やMRF(短期公社債投資信託)、銀行預金だという。

全体が下がった時は、いい銘柄を安く買えるチャンス

 投資初心者の場合、相場が少し下がると焦って売りたくなる。しかし、インデックス投資を始めたら10年、20年単位で考え、値が下がっても退場しないことがなにより重要だと東山さんは語る。

「むしろ、“下がった時はバーゲンセール”くらいに思いましょう。投資信託だろうと株だろうと、結局上がったり下がったりするものです。その会社が倒産寸前なら問題ですが、経済全体が落ち込んでいるだけで、その会社の価値が下がっていないのであれば、いつもは高い値段でしか買えない銘柄が安く買えるチャンス。また、短期的に見たら下がっているかもしれませんが、1年前と比べたら上がっていることもあります。瞬間的な上げ下げではなく、長期的に見て結果がいいことが大切なのだと思います」

 投資初心者は、「インデックス投資で“土台”をしっかりさせたうえで、余剰資金で個別株にチャレンジするのがいいでしょう」と話す東山さん。ただし、「一極集中の資金投入は危険」と考え、資産を分散する意識が大切だと考える。

 別記事『《投資で2億円稼いだ東山一悟さんが選んだ最新注目銘柄5》危機の時こそ「実力のある企業の株を安く手に入れるチャンス」 要注目はAI関連、不動産開発、コンテンツ産業』では、東山さんの最新の注目銘柄を詳しく解説している。

【プロフィール】
東山一悟(とうやま・いちご)/会社員、投資家。1969年、東京都生まれ。1991年、筑波大学卒業。同年、メディア企業に入社。2020年、同社を退職。著書に『投資で2億稼いだ社畜のぼくが15歳の娘に伝えたい29の真実』(JTBパブリッシング)がある。

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