狼狽売りへの反省で「急落局面でも耐えられるようになった」
この経験はナスダッ子さんの投資スタイルを築くうえで、必要な失敗だったという。
「当時の狼狽売りへの後悔と反省があり、もっと長期目線でホールドする大切さを身に染みて感じました。コロナ禍でもエヌビディアをはじめ、信じた銘柄をしっかりホールドできましたし、2022年の長くだらだらと繰り返された金利上昇による下落にも耐えられました。この時は、エヌビディアもテスラも半値になりましたからね。その後も腹をくくり、2023年には前年に小型銘柄を利確、損切りして作っておいたキャッシュで、エヌビディアを更に買い増しました。資産の割合としてエヌビディアの割合が5割を超えたあたりから資産総額の上昇スピードが増しました。総資産は3億円を超え、2024年の決算前と後には久しぶりにエヌビディアを少しだけ利確したのでキャッシュ比率は今30%くらいです」
今年に入ってからのエヌビディア株は下落が目立っており、トランプ大統領の相互関税が追い打ちをかけて年初から株価は3割ほど落ちている。1000万円単位で資産が目減りしたはずだが、ナスダッ子さんは動じていない。
「もともと、半導体サイクル(半導体業界の景気循環)もあり、高値を越えるにはしばらくかかると考えていました。エヌビディアの株価が下がっている間は、直近の決算がよかった銘柄に短期・中期投資しつつ凌ぐつもりです」
そう話すナスダッ子さんは、具体的にどういった銘柄に注目しているのか。別記事『《資産3億円の元専業主婦・ナスダッ子さんの最新注目米国株5》下落局面でも持ち続けたい「ハイテクグロース株」のポイント』で詳しく紹介している。
米国株投資で億超え資産を築いたナスダッ子さん
【プロフィール】
ナスダッ子/専業主婦から55歳で専業投資家に転身。夫の退職を機にエヌビディア、テスラなどの米国ハイテク株に資金を投じて資産を5倍に増やした経歴の持ち主。『投資家バーの常連客から聞いた 投資の成功術』(インプレス)では話者として登場し、自身の投資歴、投資術を解説している。