富裕層には様々な定義がある。例えば100万ドル以上を富裕層とすると、日本はアメリカ、中国に次ぎ世界第3位となるようだ。しかし、10億ドル以上の資産を持つビリオネアの数をみると日本は途端に後塵を拝する。
米調査会社Wealth-Xが発表した最新のデータによれば、2018年における世界のビリオネアは2604人である。国別トップ10は以下の通り。アメリカ、中国、ドイツ、ロシア、イギリス、スイス、香港、インド、サウジアラビア、フランスとなっており、日本は圏外である。
都市別トップ10は以下の通り。ニューヨーク、香港、サンフランシスコ、モスクワ、ロンドン、北京、シンガポール、ロスアンジェルス、ドバイ、ムンバイとなっており、ここでも日本の都市は圏外である。
性別では男性が88.3%である。男性の中で、何の資産も持たずに一代で事業を成功させたビリオネアは61.6%を占める。事業を継承したが、その後それを大きくしビリオネアになったのは30.1%、資産を継承しただけのビリオネアは7.9%に過ぎない。
平均年齢は66歳だが、中国だけに限れば56歳である。中国のビリオネアの内、50歳以下が22%を占めている。中国は、若くして巨額の資産を稼ぐチャンスの大きな国と言えるかもしれない。
日本には超お金持ちは少ないようだが、貧困層はどうなのだろうか。2016年におけるOECD(経済協力開発機構)による貧困率をみると、中国は28.8%で、調査対象42か国中トップである。アメリカは17.8%で6位、日本は15.7%で13位。中国は一人当たりGDPが日本の4分の1程度なので、貧困率が高いことは十分予想できるが、アメリカが日本よりも高いのは驚きかもしれない。
所得格差の大きさを示すジニ係数(OECD)をみると、2016年は、南アフリカが0.62で42か国中トップ。中国は0.51で2位である。アメリカは0.39で9位、日本は0.34で17位である。