温度も湿度も上がり始める梅雨時期に本格的に活躍するのが、エアコン。ただ、シーズン初めに久しぶりにエアコンをつける時には、注意が必要だ。健康面・金銭面の両面で影響が出かねない。
「久々にエアコンをつけて臭かったら、カビが原因。ホコリ1gの中にはダニ約2000匹・カビ約3万個・細菌約800万個が含まれています。これを放置したまま使い始めるのは不衛生。エアコンクリーニングは、家庭でできることも少なくないんです」
と言うのは、ダスキン広報の古屋洋さん(以下、「」内同)。そのポイントは、エアコンの機能や構造とともに私たちが触っていい部分とダメな部分(イラスト参照)を理解し、本格稼働前とシーズン中にやるべきことを習慣づけることだ。
「本体やフィルターの掃除は中性洗剤を使えば変色しません。熱交換器には触らず、無理にルーバー(エアコンの風向きを調整する吹き出し部の羽根状の板)やカバーを外さないのも故障を避けるコツ。
また、エアコン上部にある吸入口は高所にあるので、伸縮式のハンディーモップで掃除するのが安全です。こまめな掃除でエアコン内部にホコリをためないことが、アレルギー発症の原因・アレルゲンの拡散予防につながります」
エアコンは室内機と室外機がセットで働き、室内に冷気を出す。私たちが掃除できるのは、室内機の本体のカバー、上部、送風口、ルーバー、フィルターの5か所。熱交換器や送風ファンの掃除は専門家に任せるのが無難だ。
エアコン掃除のメリットは健康対策だけではない。資源エネルギー庁のHPによると、フィルターが目詰まりしているエアコン(2.2kW)とフィルターを清掃した場合の比較では、年間で31.95kWhの省エネとなる計算だ。月に約1~2度のフィルター掃除が年約700円の節約になる点も見逃せないだろう。
※女性セブン2019年6月13日号