ビジネス

『いきなり!ステーキ』と『チカラめし』、新興チェーンの明暗分かれた戦略

 居酒屋チェーン『鳥貴族』は、新宿駅・渋谷駅というターミナル駅の近辺にそれぞれ9店舗ずつを構える集中ドミナントが特徴的で、全国659店舗を展開している(2019年5月末時点)。

 中には、複数の店舗を「同じビル」に展開するケースもある。

「モンテローザなどの大手居酒屋チェーンは、『白木屋』、『笑笑』、『魚民』などのように、系列店を同じビルの別フロアに出店するドミナント方式をとっています」(前出・関氏)

 商業施設やターミナル駅構内でよく見かけるチェーン店も多い。業界内で『ヤドカリ商法』と呼ばれる。外食業界に詳しいジャーナリストで『居酒屋チェーン戦国史』などの著書がある中村芳平氏が指摘する。

「JRの駅構内や大きな商業施設には必ず人が集まります。そうした場所は賃料が高い傾向があり、出店するには資金力が必要ですが、ファミリー層を中心に確実な集客が見込めるメリットがあります。

 この戦略を採用して急拡大したのが、『丸亀製麺』や近年の『いきなり!ステーキ』でしょう。路面店もありますが、ショッピングモールのフードコートで目にする印象が強い。丸亀製麺は290円の看板メニュー・釜揚げうどんなど、低価格と手軽さが人気を博し、5月末時点で821店舗を出店しています」

※週刊ポスト2019年7月5日号

関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。