20代の女子大学生・Bさんは、あるファストファッションブランドのセルフレジを利用する。同社の商品には、ICタグが埋め込まれており、セルフレジ下にある専用ボックスに入れることで、自動で料金計算がされる。決済後、客が自ら梱包するという仕組みだ。それに慣れると、他のファストファッションのレジがもどかしく感じるようになったという。
「やたらとアプリ会員証の有無を聞いてきたり、とにかく服を丁寧にたたんでくれる。ありがたい思う反面、そもそもファストファッションにはそこまでのサービスを求めていないのにな、と思うことも」(Bさん)
使ったことがない人は「間違えるのが怖い」
セルフレジが普及する一方で、利用に抵抗感を感じている人も存在する。50代の主婦・Cさんは、セルフレジの普及自体には理解を示すものの、自身の利用には慎重だ。まだまだ不安が多いと語る。
「スーパーではまとめ買いをするので、どうしても一度に買う量が多くなってしまいます。一人でセルフレジを使うと、どうしても時間と手間がかかりそうだし、操作を間違えると後ろの人にも迷惑がかかってしまいそう。手際もよくて、レジの操作になれた店員さんにやってもらった方が安心感があるので、まだまだセルフレジはハードルが高いです」(Cさん)
若年層を中心に愛好者が増えている一方で、抵抗感を持つ年配者は少なくないだろう。今後の普及にあたっては、そういった層の不安を払拭する試みも重要になりそうだ。