防ぐにはどうするか。社会保険労務士で税理士でもある木村昇氏が指摘するのは「厚生年金に加入しない働き方」だ。
「65歳で定年を迎えた後、会社と業務請負契約を結んで自営業となる方法です。年金は同額で、月給20万円(年収240万円)の会社員と月収20万円の自営業を比べると、会社員は厚生年金保険料が月約1万8000円、税金などを合わせて3万5000円ほど引かれますが、自営業者は厚生年金保険料はゼロ、家賃や水道光熱費、電話代の半分を経費に計上できるうえ、青色申告特別控除や各種控除を利用すれば税金はほとんどかかりません。
70歳までの5年間で見ると自営業のほうが税金と保険料で200万円近く負担が少なくなります。75歳まで働く場合でも自営業のほうが税金面ではるかに有利です」
※週刊ポスト2019年7月12日号