注文した覚えのない商品が代金引換(代引き)で届いて困っている――。Amazonユーザーから、そんな悲痛な声が上がっている。ネットでも同様の訴えは多くみられ、多発しているようだ。
Amazonプライム会員である都内在住の女性Aさん(40代)は、最近1週間で10件以上の代引き注文による送りつけ被害に遭った。事件の発端は、あるカーテン業者からの電話だった。Amazonで注文したカーテンのサイズ確認の電話だったが、まったく身に覚えがないもので、話がかみ合わない。不審に思ったAさんは、お店に届いたという注文メールを転送してもらったところ、以下のことがわかった。
「注文履歴には何も出ていないので、私のAmazonのアカウントが乗っ取られて購入されたわけではないようでした。クレジットカードの被害もないので、住所と電話番号だけがどこかからか流出したのだと思いますが、注文メールを見ると、名前や住所の一部が欠けていたんです。苗字が一字足りなくて、住所もマンション名と部屋番号が入っていませんでした。情報が流出したにしては雑。嫌がらせだとしたら気持ち悪いし、代引きでお金を払ってしまったとしても売上はお店につくわけで、誰得なのか……。疑問は深まるばかりです」(Aさん)
その後も被害は立て続けに起こり、部屋番号を確認する配送業者からの電話や返送対応に追われることになったAさん。送りつけられてくる品物はサプリや車用バッテリー、サーバーラックなどさまざまで、値段も3000円くらいのものから9万円弱という高額なものまで幅が広い。
Aさんによると、大手配達業者2社の担当者も被害が起こっていることを把握しているほか、ショップ側に問い合わせたところ、「Amazon経由での“なりすまし注文”が多いため、事前連絡を始めた。発送前に一件一件確認している」と担当者からの回答があったという。
AさんがAmazonのカスタマーサービスにその都度訴えると、担当者は「『身に覚えがない品が代金引換で届く』といった悪質ないたずらを含む報告は残念ながら増えてきているのは事実」と認めたうえで、送りつけ商品の対応策をこう提示したという。