北九州市はもともと政令指定都市のため空港や新幹線、モノレールなどのインフラが整備されているうえ、人口当たりの病床数、医師・看護師数、病院数などすべてが全国平均を上回り、医療面が充実している。北九州市地方創生推進室の西原克幸さんはこう話す。
「シニア向けの生活支援策も多く、60才以上対象の『年長者研修大学校』では、ボランティア活動などを通して地域活動のリーダーを養成し、50才以上対象の『生涯現役夢追塾』では、退職後も社会貢献や経済活動の担い手となる人材を育成します。退職後も就労を希望する場合は、50才以上向けに特化した全国初の『シニア・ハローワーク』で仕事を探せます」
官民一体の移住支援策も北九州市の大きな特徴だ。
「移住希望者が『北九州市すまいるクラブ』に登録すれば、60を超える民間企業の特典を受けられます。例えば住宅ローンの手数料優遇や引っ越し料金の割引、温泉施設やゴルフの打ちっぱなしの割引もあります。行政単独ではなく、これだけの多くの民間企業が賛同してくれる取り組みは、ほかの自治体には見られないはずです」(西原さん)
こうした努力が実り、北九州市は『田舎暮らしの本』(宝島社)が企画する「2019年度版 第7回住みたい田舎ベストランキング」の「シニア部門」で堂々の第1位に輝いた。
※女性セブン2019年7月25日号