店側の被害は相当に大きいが、その被害は店側だけでなく、実は消費者側も負っている、という点も見逃せない。レポートにはこんな記載もある。
《有名店の予約を試みたが、満席のため予約ができなかった。しかし、実際には、他の顧客がNo showをしたため、空席が生じていた》
《取引先を接待するために、席のみを予約した。取引先の好みや希望に合わせて、料理をその場で決められるよう考えていた。しかし、席のみ予約はNo show率が高いという理由で飲食店がコース料理しか予約を受け付けておらず、取引先を“おもてなし”できなかった》
《一定の確率で生じるNo showによる被害額を補填するため、飲食店がメニューの価格に被害額を転嫁しており、本来よりも高い料金を支払っていた》(一部抜粋)
レストランの予約・顧客管理システムを飲食店に提供している『テーブルチェック』社の仁木有花さんが語る。
「無断キャンセルが発生すると、店は一方的に損害を受けてしまいます。結果、店側が泣き寝入りをするか、損失分をあらかじめ価格に上乗せするなどの対策を講じる必要があります。つまり、マナーの悪い客の尻ぬぐいを、良質なお客様や店側が負担することになるかもしれないのです」
※女性セブン2019年7月25日号