一方で、米国株はまだ上昇基調にあるように思える。しかし、私はこれは“砂上の楼閣”だと見ている。当然のことだが、債券の利回りが下がれば、債券価格は上昇する。この動きにヘッジファンドなどが迅速に反応して、債券価格が上がったところで売り払い、その資金でコモディティ(商品)を買う動きが加速している。米国株についても同じ現象が現われ、それほど時間を置かずに急落局面を迎えるのではないか、と予想している。
市場では、すでにヨーロッパは景気後退に入ったという見方が支配的になっている。さらには、ヨーロッパ発による金融危機が発生するとの見方さえ出始めている。
そうなればもちろん、日本株も大きなダメージを受けるのは間違いない。日経平均株価1万円割れもあり得るかもしれない。10月には消費増税も控えており、秋以降の日本の景気は真っ逆さまに落ちる可能性が高いだろう。