そして、加藤さんはAさんから50万円を借り、実際に仮想通貨取引をすることとなった。しかし、その仮想通貨は暴落、大損することとなってしまったのだ。
「Aさんから連絡が来て、暴落したことを知りました。Aさんも同じ仮想通貨をたくさん持っていたので、2人で大損。いつかはまた値上がりするのではないかと思って、そのまま持っていますが、どうにもなりませんね」
結局、残ったのは50万円の借金のみという状況。加藤さんは、Aさんに少しずつ返済しているという。
「毎月1万~2万円くらいのペースで返していますが、借りた50万円で何かを買ったわけでもなく、仮想通貨の取引で運用できているわけでもないので、本当に何を返済しているのか自分でもよくわからなくなってきています……」
貯金もないのに借金を返済している今の状況について、加藤さんはこう話す。
「何かを購入するために借金をするのであればまだいい。投資のために借金をするのは、本当によくないと思いました。何もしていないのにただ借金ができたような状態ですからね。
ただ救いだったのが、ちゃんと自分の口座を作って仮想通貨取引していたということ。これがもしAさんの名義で取引をしていたら、“本当は仮想通貨を買っていなかった”ということもありえたかもと思ったら、ちょっと怖いです」
怪しげな投資話に気をつけるのはもちろんのこと、信用している相手からの勧めであっても、借金をしてまで投資をするものではない。