用事もないのになぜか行きたくなる場所
大学時代にやんちゃな恋人とよく通っていたという20代男性会社員のBさんは、ドンキの深夜事情をこう語る。
「店舗によると思いますけど、郊外とかだと深夜はヤンキーカップルがたくさん。私が上京してからよく行っていたドンキは、昼間は高齢者が多いんですけど、深夜はヤンキーと外国人だらけ。地方から出てきた私は本当にびっくりしました。
上下ジャージでキティちゃんスリッパという出で立ちのヤンキーカップルたちが、ブランド売り場、キャップや香水、そして雑貨を手に取ってはしゃいでいる。“仲間たち”の集合場所にもなっているようです。また夜のお仕事らしきお姉さんと男性が話し込んでいたり、故郷の料理を作るためなのか、外国の食材を買っている光景にも出くわしました。深夜のドンキにはドラマが渦巻いています」(Bさん)
現在は家飲み用のお酒やつまみを買うことが多いというBさん。ドンキの魅力を「安心感」と「空気感」だと話す。
「目的以外のモノを買う必要が出てきても、『きっとあるはず』という安心感は心強い。近所にあればなおさらです。ほかのお客さんが見入っている商品も気になって、結局買ってしまうこともあるのは、ドンキならでは。私は、あのいい意味で“地方のごっちゃ煮テーマパーク”みたいな陳列やラインナップが大好きです」(Bさん)
20代女性会社員のCさんは、ドンキとは「よく用事もないのになぜか行きたくなる場所」だと評する。
「週2~3回くらいは、地元のドンキはもちろん、出先でもドンキを見かけると入店してしまいます。日用品を見れば、あれが切れていたな、使い心地が悪かったからこれも試してみたいな、などと思ってしまいます。なくても劇的に何かが変わるわけではないけど、あれば生活の質が少しは向上するようなモノを見つけられる気がします」