飲食店を選ぶにあたっては口コミグルメサイトを利用するのが普通になった時代。とはいえ、その評価(星の数)だけで店を選ぶようになると、「本当に良い店に出会えないのではないか」という声もある。年間300回は夜の飲食店に行っているネットニュース編集者・中川淳一郎氏が「口コミサイトの“星の数”至上主義」に疑問を呈す。
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オッサンと喋っていると「いやぁ~、最近若い人と一緒に自分の行きつけの店に行くと『この店、食べログで3.08ですけど大丈夫ですか?』とか言われちゃうんだよね。オレがいいと思って通っている店なんだから信用してもらいたいのに、食べログの点の方が重要視されてしまう」なんて嘆きを聞くことがあります。
私もオッサンなので、彼の嘆きはよく分かります。ならば私がよく行く店は食べログで何点か? 見てみましょう。
焼き鳥屋S:3.49、焼き鳥屋D:3.26、焼き鳥屋E:3.09、居酒屋Y:3.40、居酒屋J:3.23、ビアホールL:3.62、焼き鳥屋K:3.10、焼きとん屋S:3.07、アイリッシュパブT:3.42、和食O:3.02、中華R:3.11、ビストロS:3.06……。
これらは「常連」と言っても良い店ですが、点数的にそこまで高くないのではないでしょうか。いや、これが高いのか高くないのかは分かりません。理由は、私は食べログを見て店を決めたことがないからです。
常に「知り合いが紹介してくれた店」ないしは「ここだ!」とビビッと来た店に行くようにしているため、世間の評価はまったく気にしない。いい店を見抜くには店構えやメニューの体裁やら黒板・ホワイトボードの有無など様々ありますが、見抜き方は人それぞれであり、本来は口コミグルメサイトの点数ではなかったはず。