話を聞く限り、調査内容が盛り沢山で食事を楽しめないのではないか、という懸念もある。そこで、この男性の覆面調査に同行させてもらった。今回の案件はしゃぶしゃぶ食べ放題の店。席に着くなり、
「店員の席までの案内の仕方、よかったですね。こちらのスピードに合わせていたのが分かりました?」
何も気にせず入店したが、すでに調査は始まっていたのだ。その後も料理に関して質問してみたり、ファーストドリンクの提供時間を測ったりしていたが、店員にバレてはいけないので、普通の客と何ら変わらないよう気を遣っていた。
2時間半の調査だったが、ポイントを抑えておけば調査時間は数分だったのではないだろうか。確かに彼は調査に慣れているようで、普通に談笑しながら楽しく飲食することができた。
散々楽しんだ挙げ句、会計は2人で7000円だったが、その後の報酬が5000円だったので、結果的に2000円で食事できた計算になる。調査しながらも、普通に飲食していたので、慣れたら簡単そうである。
最後に男性は、次のように語ってくれた。
「友達からは『お前と飲みに行くと安く済むから助かるよ』と感謝されています。あと、前に調査した店の接客が最悪だったのですが、半年後に同じ店に行ったら改善されていて、店の役にも立っているんだなって思いました」
ただ、2時間半とか3時間までしか滞在できないという制約があるのでいくら話が盛り上がっても一旦切り上げないといけないのがデメリットなのだという。また、調査でない普通の店に行ったときでも店員の態度をついつい見てしまうのだとか。
外食費節約にもつながる覆面調査、一度経験してみる価値はあるかもしれない?