Aさんがいつも注文するのは定番の「蒙古タンメン」(800円、税込み以下同)。辛さは10段階の5。さらに「半ライス」(120円)を追加することも多い。
「辛さ以上に野菜の甘味を含んだスープこそが中本の真髄だと感じています。辛すぎると食べるのがしんどくなってしまうし、スープの旨味をしっかり感じられる、辛さ5くらいがちょうどいい。麺を食べ終わった後、残ったスープにライスを入れて、雑炊のようにして食べるのも楽しみの一つです」(Aさん)
汗だくになって食べると気分もスッキリ
中本の辛さにどハマりしている人もいる。中本のメニューには、辛さの段階が0(辛くない)から10(激辛)まであるが、40代の男性会社員・Bさんは、辛さ9の「北極ラーメン」(830円)がお気に入りだ。
「熱々で激辛の北極ラーメンを、汗だくになって食べると、気分もスッキリするんです。特に夏、1日働いた後に北極ラーメンを食べると体中から汗が吹き出して、疲れた体がリフレッシュされるような感覚を味わえます。私にとっての『蒙古タンメン中本』は、舌で味わうだけの存在ではなく、五感すべてを駆使して楽しむもの。お腹を満たしに行っているというよりも、心を満たしに行っている感覚が強いです」
もちろん、そこまで辛いものが得意ではない人向けのメニューもある。前出の小浦氏が解説する。
「辛子麻婆豆腐がのっていない『味噌タンメン』(780円)は、辛さ3。ほどよい辛さで、スープの旨味をしっかり感じられる味噌ラーメンです。また、一切辛くない『塩タンメン』(750円)というメニューもあります」
『蒙古タンメン中本』の実店舗は関東近郊にしかないが、セブン&アイ・ホールディングスのプライベートブランドである「セブンプレミアム」とコラボしたカップ麺『蒙古タンメン中本 辛旨味噌』(204円)も販売中だ。前出・小浦氏が解説する。
「全国のセブン-イレブンやイトーヨーカ堂などで購入できます。店舗で食べる蒙古タンメンとは多少違いますが、その独特な辛さや旨味は十分に楽しめます。いわゆる“激辛”というほどの辛さではないものの、一般的なカップ麺のなかではトップクラスの辛さ。それを家庭で楽しめるという点では、とても貴重な商品です」
辛党はもちろん、そうではない人々にも支持される『蒙古タンメン中本』。暑い夏のうちに体験してみるのもよさそうだ。