中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「崎陽軒のシウマイ弁当」 食事に酒のつまみに最強なこれだけの理由

 シウマイ弁当を食べる前に、「助走」として別のつまみを食べながらビールを飲むのが好きなのですが、今回は「鳥麻」で串のネギ間、レバー、野菜つくねを1本ずつ買い、これを串から外して同行者とまずは半分ずつ分け、こちらでビールを楽しみます。

 これが終わったところでシウマイ弁当に取り掛かるのですが、まずは、ビールには合わない杏をさっさと食べ終えてしまう。続いて玉子焼きとカマボコをご飯の上に乗せ、醤油をかける。カマボコにはシウマイ用のカラシをつけると尚良し、です。これをちまちまと食べながらビールを摂取するのが、序盤の楽しみです。

 そこに鮪の照り焼きを少し食べたり、サッパリさせるために紅ショウガを食べ、さらにはカリカリ梅も食べる。塩っ気がもっと欲しくなったら、大量に存在するタケノコの煮物をひとかけら食べると、これがこれがビールが進むのです。

おかずを酒のアテにし過ぎてもなんとかなる

 ここで先ほどから横眼でチラチラと見ていたシウマイに手をつけますが、もったいないので1個を箸で半分に割り、醤油とカラシをかけて食べ、またビールを飲む。「大物」たる鶏のから揚げも適宜食べ進めていくのですが、今回改めて実感したのは、シウマイ弁当は「食事としても」「つまみとしても」一線級のウマさだということです。

 ガパオライスについては、ナンプラーと唐辛子を追加で頼み、トッピングの目玉焼きの上からボタボタとかければ塩っ気が上がり、ツマミとしての実力が上がります。だからこそ崎陽軒と双璧をなす(と勝手に考えている)のですが、多くの駅弁はご飯とおかずのバランスが実によくできている。だからこそ、牛すき焼き弁当なんかは、牛肉や漬物をおかずを酒のつまみにしようものなら、ご飯が余り過ぎてしまいます。

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