ワカメとネギもたっぷり入って、ここに「肉」も適宜足していけば、なんというご馳走だ~! そして、幅が違う「乱切り蕎麦」です。これに慣れてしまうとこちらの方がおいしいのではないか、と思えるようになってしまうんですよ。慣れって恐ろしいですね。
さて、この店だけなのかは分からないのですが、つゆの特徴はとにかく熱い点にあります。レンゲを使って飲むたびに舌がひりっとするような熱さが走ります。これが心地よいんだ。しかも、ここまで熱いとカツオの出汁がくっきりと識別できるような気がするのです。春菊天から染み出した油と混じったこのつゆ、飲まないワケにはいかないでしょう。
というわけで、あとは春菊天の葉の部分(サクサク)と茎の部分(歯ごたえあり)を交互に食べつつ、時々「肉」を食べ、蕎麦をすすり、レンゲでスープを飲んで「アチー!」とやる。しかも、「肉」は豚肉なのですが、甘辛く煮たレバーらしきもののカケラも小鉢には入っており、これがほろ苦さを醸し出し、良いアクセントになってくれるのでした。
かつて同チェーンを運営するダイタングループの創業者・丹道夫氏が対談で語っていたのが、「ネギの取り放題をやめたら収益が上がった」という話です。しかし、後から来た客が「ネギ多め」とお願いしていました。これは公式には謳われていない、裏ワザなのでしょう。
このことを確認すべく、「裏メニュー.com」をチェックしたところ、この技は紹介されていました。ネギがすでに入っている商品には追加ができるそうです。同様に、ワカメがすでに入っている商品にも「ワカメ多め」もできるのかもしれません。店によって対応は異なるでしょうから、「あくまでも私が行った店では『ネギ多め』が許される」とお考えください。
しかし、丹会長の例の対談を読んだ身からすると、申し訳なくて私は今後も「ネギ多め」は言えないでしょう。