「今回、具体的に試算されているのは『65歳以上』の在職老齢年金を緩和・廃止したケースです。65歳以上の場合、支給停止の基準が月給と年金の合計47万円以上に上がる。対象者は36万人に過ぎず、この水準に達するのはかなり恵まれた層です。今後、対象者が減るとはいえ将来を案じながら60歳以降も働くことを選択した人の多くが苦しんでいるのは、60~64歳の28万円基準のほうなのに、そちらは廃止の“は”の字も出ていません」(社会保険労務士の北村庄吾氏)
対象者が少なく、“見せかけのアメ”なのだ。
※週刊ポスト2019年9月13日号