住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「南浦和」(埼玉県さいたま市)について、ライターの金子則男氏が解説する。
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首都圏の路線図を見ていると混乱するのが、「浦和」と付く駅が多いこと。本家の浦和を始めとして、東浦和、西浦和、南浦和、北浦和、中浦和、武蔵浦和、浦和美園と、8種類もの駅が存在しますが、浦和についで2番目に乗降客数が多い(2018年度)のが、今回取り上げる南浦和です。
鉄道はJR京浜東北線と武蔵野線の2線。京浜東北線は当駅始発の列車があり、ラッシュ時に座って通勤できるのは大きな魅力です。池袋、新宿、上野まで約30分、浦和は3分、大宮は12分と、遊びやショッピングの選択肢は豊富。武蔵野線を使えば、混雑する都心を経由せずに郊外に遊びに出かけることもできます。
道路状況はボチボチです。国道298号および外環道が近くを通っており、都心を経由することなく郊外に向かうことができますが、都心方向に向かう道路は弱く、かなり時間が掛かります。駅の近辺の道路は広くもなく狭くもなく、“可もなく不可もなし”といったところ。鉄道が便利なので、車は持たず、遊びに行く時にレンタカーを借りるというスタンスでもいいかもしれません。
家賃が安いのが大きな魅力
南浦和の魅力は、コストパフォーマンスが非常に良いことです。駅付近にはスーパーが大量にあり、日常の買い物はよりどりみどり。西口には埼玉が誇るデパート「丸広百貨店」もあります。ドラッグストア、100円ショップ、銀行のATMなども揃っており、飲食店も一通りの店はあります。