これは火災保険や地震保険でも同様で、家そのものの心配が先だってしまうが、実際は建物より先に家財がやられるケースは少なくない。たとえば2000万円の火災保険や地震保険をかけるなら、建物だけにかけるのではなく、建物と家財に1000万円ずつ分けて加入したほうが、補償を受けやすくなる可能性が高い。
また、今回の台風19号では、上陸直前になって台風に備えるミニ保険に加入したという声がSNSでみられたが、こうした商品は建物や家財を補償するものではなく、外出時のケガや他人のものを壊してしまった場合などをカバーする保険だ。台風が過ぎるのを家で待っているような場合はほとんど意味がないので、商品名だけで飛びついたりせず、補償の中身をよく確認して加入したい。
文■森田悦子(ファイナンシャルプランナー/ライター)