「温泉の宿泊券でも自治体によっては『ふるさと納税限定プラン』や『ふるさと納税限定メニュー』などを提供していて、通常では味わえない食事やサービスを受けられることもあります。利用は平日のみとなっているところも多いですが、定年後の働く世代など曜日の融通が利く人にはお得です」(同前)
高級温泉旅館の宿泊券となると寄付金額が高額のものが多くなる。ただ、ふるさと納税の機会を日用品で済ますよりも、こうした家族へのプレゼントになるものや、特別な日のために使うのも、大人の選択かもしれない。
手堅い「家電」が続々復活
今年10月、九州地方の返礼品が「脂身だらけの肉」だったとネットで炎上する事件があったが、こうした“ガッカリ商品”に当たらないために手堅いのは「家電」だと内田編集長は言う。
「大手メーカーの家電であれば、食品とは違って当たり外れがありません。高還元率を競っていた昨年と違い、今年は規制が厳しくなったことで家電が復活傾向にあり、申し込みも増えています。
長野県伊那市は2017年までは提供していたオリンパスのカメラが昨年になくなっていたのですが最近復活しました。山形県米沢市も、昨年なくなっていたNECのパソコンをやはり今年9月ごろから再開しています。ちょうど買い替えなければとなっていたものや、これから挑戦しようと思っているものなど、入手するよい機会だと思います」
カメラのなかでも、大分県国東市の「キヤノン ミラーレスカメラEOS KissM」は、寄付金額22万円と高額のため控除上限額に注意する必要があるが、「3割以下」規制ギリギリの高還元率で注目の返礼品だという。
※週刊ポスト2019年11月22日号