ただし現在、京成立石駅近辺では大規模再開発が進行しており、大変革の真っ最中。レトロ感溢れるお店やそうした一角は、現在進行系でなくなりつつあります。再開発は北口と南口の両側に及び、複数の高層ビルが立つ予定です。
確かに駅周辺は狭い道が多く、古い家屋が立ち並んでおり、防災という観点からすれば、再開発は必要かと思われます。また、鉄道の踏切が交通の往来を妨げているのも事実で、踏切の安全性も考えれば、線路の高架化もやむを得ないのでしょう。
ただ、昭和レトロの雰囲気が失われれば、今まで他の街から立石にやって来た人にとっては、魅力が減ってしまうことになります。しかも再開発では、タワマンの建設計画がありますが、川に囲まれた立石駅一帯はハザードマップでも重篤な危険性が示されているゾーン。今秋の台風で水害に見舞われた武蔵小杉(神奈川県川崎市)の例もあり、立石のタワマンに購入者が殺到するかどうかは未知数です。
個性に溢れた魅力的な街ですが、再開発の規模があまりに大きく、ゼロベースで街を作り直すようなもの。再開発完成後には葛飾区役所が駅前に来る計画もあるようですし、他の街から人がやって来るような魅力を保ちつつ、安全性や機能性に富んだ街を作ることができるのか、お手並み拝見といったところでしょう。