冬の風物詩として定着しているのが、コンビニのレジ横で販売されている「おでん」。ひとつ100円前後からとお手頃なうえ、チェーンごとに出汁や具材にもこだわり、地域限定の変わり種も豊富なことから、根強いファンも少なくない。
しかし、調理や清掃などの手間は、店側にとっては高い負荷となる。さらに売れ残りには廃棄費用も発生し、販売を取りやめる店舗も出てきている。コンビニおでんの存続がピンチを迎えるなか、変わらずに愛好する30代の男性会社員・Aさんに、その楽しみ方を聞いてみた。
Aさんは、コンビニおでん愛好歴20年。冬になると週2回のペースで、仕事や飲み会からの帰り道におでんを買って、自宅で晩酌をしながら楽しむという。
「自分で調理することなく、すでに味が染み込んだおでんを手軽な価格で楽しめるのが、コンビニおでんの魅力。味つけにこだわりはありませんが、セブン-イレブンは店員が盛り付けてくれることが多く、楽です。必ず選ぶのは、大根、卵、ウィンナー、がんも。特に大根はサイズも大きいし、いざ自分でおでんの大根を作ろうと思うと、なかなか時間がかかる。手間暇を考えると、一番コスパがよいメニューでは」(Aさん、以下「」内同)
Aさんには、長く食べ続けるうちに培った、こだわりの食べ方がある。
「具材と同じぐらいこだわるのが、調味料。備え付けの調味料で、味に少しずつ変化を加え、出汁を最後の一滴まで飲み干します。味噌、柚子胡椒、辛子などの味を1つずつ持ち帰って使うと、3種類の味を堪能できて、お得感があります」
しかし今後は、おでん販売を中止するコンビニが増えていきそうな気配だ。Aさんはこう話す。