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依存症予備軍も… 「6号機時代」にパチスロを打ち続ける人たち

「一撃でまくれる」という思い込み

 特に「6号機時代」になって“勝てない”と感じていても、パチスロをやめない小川さん。一体どういう心理で打っているのだろうか。

「新機種が出ると、とりあえず“どんな機種なんだろう?”と、好奇心から打ってみることが多いですね。そもそも初めて打つ台だから、どんな感じかも分からないし、“負けても当然”みたいな感覚でもあります」(小川さん)

 また、頻繁に打っている機種では、妙なポジティブシンキングが働くことも多いという。

「打っている間は、“もしかしたら高設定かもしれない”と感じていることが多いのは確かです。ちょっとでも高設定示唆の演出が出れば、なかなか出玉が増えなくても、そのまま打ち続けることが多いです」(小川さん)

 店側が台ごとの出玉性能を調整できるのが、「設定」という機能。基本的に6段階で、数字が大きいほど出玉性能が高くなる。また、機種によっては液晶画面の演出などで、設定を示唆することもある。たとえば、「ボーナス中に〇〇というキャラが表示されれば、設定5以上の可能性が高くなる」といった形だ。前出・藤井氏はこう話す。

「高設定示唆の演出は、あくまで“示唆”であって、低設定でも一定の確率で出現します。“高設定確定”の演出であれば信用できますが、“示唆”の演出はあくまで“示唆”。それを信じ込んで深追いしたけど、実は設定1で大負けするというのはよくあること。高設定示唆の演出が1回出たくらいで、高設定の可能性が高いと判断して打ち続けるのは少々危険です」

 さらに小川さんは、いくら負けていても、「一撃でまくれる」という期待を常に抱いてしまうという。

「パチスロって、一撃で数万円分の出玉が得られるのが醍醐味だと思うんです。そういう大きな当たりを引けば、結構負けていても一気にまくれる。出玉性能が低い6号機だって、一撃で2400枚出る可能性もあるわけです。等価で換金すれば約4万8000円です。だから、つねに“4万円くらいの負けならまくれる”という気持ちを抱きつつ、打っています。まあ、実際にまくれたことは、あまりないんですが……」(小川さん)

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