女性の社会進出や共働き世帯の増加に伴い、市場が拡大しているのが、炊事や洗濯、料理などを業者に委託する家事代行サービス。かつては高価で気軽に利用するにはハードルが高いイメージもあったが、月ごとの定期利用や、1時間数千円でスポット対応が可能な業者も増え、徐々に利用者も増えているようだ。また共働き家庭だけでなく、単身の男性や若年層の利用も増えているという。そんな家事代行サービスの利用者に、実情を聞いた。
30代男性・Aさんは、夫婦ともに都内で正社員として勤務する共働き家庭。一昨年、子供が生まれたことをきっかけに家事代行サービスを利用するようになった。月に2回のペースで水回りの掃除や片付け、衣類の手入れなどを依頼。月の料金は計5時間で2万円ほどになるという。
「家事や育児は、夫婦で分担してやっている自負はあります。でも、たまに息抜きをするのも大事かなと考え、隔週土曜日に家事代行スタッフを呼ぶようになりました」(Aさん)
担当スタッフは、平日は専業主婦をしている40代の女性。自宅の鍵を預けるほど、信頼関係が構築出来ている。特に力を入れてほしい箇所は事前にメモを残し、依頼するようにしている。
「長らく主婦をしている、技能ある方に家事をしてもらった方が圧倒的に早く済むし、家族の時間も捻出しやすくなる。決して安くはない料金ですが、その価値は十分にあると思います」(Aさん)
広告代理店に勤務する30代の男性会社員・Bさんは、週に一度のペースで家事代行を利用している。炊事と洗濯を除く、全ての家事を外注している。月々の料金は2万円。Aさん同様、「高い」と感じたことはないと言う。