SNSでよく見かける文言「ネタバレ注意」。投稿内容に映画やゲームなどの物語の核心部分や結末が含まれる配慮で、当然ながらネタバレを嫌う人が多いからこその表現だ。しかし、あえてネタバレを確認してから作品を楽しむ人も、特に若い層を中心に増えているという。
20代の女性会社員・Aさんは、映画やドラマはネタバレSNSをチェックしてから確認することが多いという。
「映画はレビューだけでなく、“ネタバレ”を調べてから見に行くことが多いです。せっかくお金を払って見に行くので、損はしたくないですから。話題性だけで物語の中身がなかったり、自分好みの展開で終わらなかったりすると嫌なので、自然とそうなりました」(Aさん)
展開や結末が事前にわかってしまっていたら、面白味に欠けるのではないだろうか。
「著名な賞を受賞したりノミネートしたりしているようなものなら、それだけの価値ある作品ということを、結末を知ったうえで確認しながら鑑賞できる点が気に入っています。それにジャンルがサスペンスやホラーという場合、どこでどんな仕掛けがあるかを知っておくことで心の準備にもなります。大きく動揺したくないという意味では、ハッピーエンドかバッドエンドかを知ったうえでの鑑賞も大切です」(Aさん)
Aさんは、映画だけではなくドラマ鑑賞でも同様のスタンスのようで、むしろネタバレ確認の傾向はより顕著なものになるという。
「ドラマをリアルタイムで見ることはほとんどありません。その時間にテレビの前にいなければならないし、話を飛ばしたり戻したりできないのが苦痛なので、いつも見逃し配信やオンデマンド視聴で見ています。見るといっても、ネタバレチェック後に話題になっているシーンを確認しながら視聴する感じで、それで結構満足できます。SNSで『〇〇ロス』みたいな投稿があると、ドラマを見た後にもう一度SNSをチェックして、『確かにわかる。エモい』と共感するのが好きです」(Aさん)