経済アナリストの森永卓郎氏によると、こうしたサービスは提供側のトライ&エラーの繰り返しで発展してきたという。
「史上最大の失敗例は、1980年代のアメリカン航空『ファーストクラス乗り放題券』です。日本円で3000万円程度で売り出したところ、購入者の中に毎日のように利用するサービス乱用者が出現し、アメリカン航空は大きな損失を抱えることになりました。
一方で、いまやサブスクは身近なサービスとなり、企業も消費者もギリギリの線で損得のそろばんを弾くようになった。まさに両者の“知恵くらべ”の様相を呈しています」
このビジネスの一大新潮流は「1円でも多く利益を上げたい店」と「少しでもお得にサービスを受けたい消費者」の駆け引きでもあるのだ。
※週刊ポスト2020年2月7日号