16年ぶりに最高裁判所が養育費算定表を改定、新算定表では増額傾向となり、また、独自に支援を始めた自治体もある。しかし、養育費を受け取っている母子家庭は、わずか24.3%となっており(厚生労働省『平成28年度全国ひとり親世帯等調査』より)、実際に養育費で苦しむ女性も多い。その一例として、栃木県で歯科医院の受付をしているA子さん(21才)が胸の内を明かす。彼女は2才3か月のひとり息子と実母とで実家暮らしをしている。
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高校時代から憧れていた先輩と交際を始めてすぐに妊娠、19才と21才で結婚。1年経たずして彼の浮気がわかり、モラハラ・DVが始まりました。義両親にすすめられてフルタイムの仕事を始めたのに、仕事後に保育園に息子を迎えに行って戻ると、「夕飯ができてないのか!」と怒鳴り散らして…浮気癖も直らず、2019年7月に離婚しました。
あちらから唯一提示されたのは“養育費として、今までかけていた学資保険(1万5000円)を満了するまで払い続ける”というもの。でも受け取り人は彼なんです。おかしいですよね?
今の私のお給料は手取り約12万円。個人的な感情はともかく、息子のためには1円でも多くお金をもらいたいんです。“次の面会はどうしますか?”とメールを送っても返事はありません。こうなったのは全部、彼のDVや浮気をがまんできなかった私の責任なんでしょうか。
行政が入ってくれたらありがたい。たとえば離婚届に養育費を書く欄があって、税金みたいに徴収してもらえたら、と思います。
※女性セブン2020年2月13日号