定年を迎えるなど、人生において生活スタイルが大きく変わるタイミングでは、「銀行口座の変更」に検討の余地がある。
現役時代に給与振込口座として使っていたメガバンクを解約し、自宅近くの信金・信組などを「年金受取口座」に指定するという選択肢だ。ファイナンシャルプランナー(FP)の森田悦子氏が解説する。
「転勤や出張などを考えると、現役時代は全国一律サービスが充実したメガバンクのほうが利点は大きいかもしれません。しかし、リタイア後もそれが必要かどうか。地元の信金・信組を年金受取口座にすることで、ATM手数料無料や定期預金の金利優遇が受けられるほか、誕生日プレゼントや景品がもらえる金融機関もあります」
商品によるが、金利優遇に格段の違いが生じるケースがある。
「公的年金の受け取り口座に定期預金を指定すれば、特に有利になることがあります。メガバンクの定期金利が0.01%のところ、信金・信組のなかには金利が0.1~0.4%というところもある。500万円を預け入れた場合、メガバンクの利息は年に約400円ですが、利率0.4%の信金・信組なら約1万6000円です」(森田氏)
※週刊ポスト2020年2月14日号