「建物よりも畑が多い地元では、土地は常に“余って”いるもの。居酒屋にも駐車場があって、代行を使うのも当たり前。車を停める場所に困ったことがありませんでした。でも都内はとにかく車を停める場所が少なく、1時間で数百円もかかる時間貸の駐車場に頼らざるを得ない。最初は「なんてもったいない!」と思ったものですが、今では諦めています」
東北地方出身の30代女性・Dさんは、都会での生活で「時間をお金で買う」という価値基準を身につけたと話す。
「忙しい都内の生活では、移動時間すらもったいない。田舎では公共交通機関に頼りきりでしたが、東京では効率的に移動出来るタクシーを積極的に活用するようになりました。料理する時間を節約するために惣菜を購入するなど、『時間をお金で買う』ことも厭わなくなっています」
都心部での生活は、地方出身者たちの金銭感覚を着実に変えているようだ。