住まい・不動産

五輪選手村の最寄り駅、都心の注目タウン「勝どき」は“買い”なのか

かつては開閉していた勝鬨橋もすぐ近く

かつては開閉していた勝鬨橋もすぐ近く

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「勝どき」(東京都中央区)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 開幕まで半年を切った世紀の一大イベント・東京五輪。世界から集まるアスリートが過ごす選手村が設置されるのは、住所で言うと東京都中央区晴海で、最寄り駅は勝どきです。選手村は五輪終了後、リフォームされた後に「HARUMI FLAG」として販売されることが決まっており、都内の物件を探す方々から熱い視線が注がれていますが、果たして勝どきは“買い”なのでしょうか。

 鉄道は長らく不毛の地で、バス移動が頼みの街でしたが、都営大江戸線が開通し、移動は一気に便利になりました。ただ、高層ビルの晴海トリトンスクエアやタワマンが次々と完成したことにより、想定を上回るペースで利用客が増え、駅構内の通勤時間帯の混雑ぶりはかなりのものです。東京都交通局が改良工事を行い、いくらかマシになりましたが、HARUMI FLAGには万単位の住民が移り住む予定で、そうなると通勤通学のピーク時の混雑は相当なものになるでしょう。

 道路状況は良好です。かつては三方を海に囲まれたような街でしたが、次々と運河を結ぶ橋が掛かり、どこへ行くのも便利になりました。元々が埋立地なので、道は広々としており、碁盤の目状になっているので、ほとんど迷う心配もありません。高速道路へのアクセスもスムーズなので、車好きにはもってこいでしょう。

散歩感覚で銀座を楽しめる

 先日、ライフルホームズが発表した「住みたい街ランキング」の「買って住みたい」部門で勝どきは1位に選ばれましたが、確かに他の街にはない魅力に溢れています。勝どきから月島にかけては、下町情緒と最新型タワマンが混在するハイブリッドタウンが広がっており、双方の面白みを味わえます。

 湾岸エリアは五輪後にまだまだ開発が進む予定で、発展性が期待できるのも魅力的。最大の魅力は何と言っても都心への近さで、新橋や大手町、東京駅なども近く、職住近接が図れるのも嬉しいところです。超セレブ以外の人間が、銀座から歩いて帰れる場所に住めるのは勝どきぐらいではないでしょうか。

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