新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一気に広まりつつあるのが、自宅を含む様々な場所から仕事に取り組む「リモートワーク」。かねてより働き方改革の一環として注目されていたが、実際にやってみるとどうなのか。今回初めて全社的にリモートワークを実施した企業の社員に、その実態を聞いてみた。
ビデオ会議で余計な雑談や脱線がなくなった
Aさん(20代・女性)は、都内のIT企業でマーケティングを担当している。今回、出社は週1回に制限し、残る4日でリモートワークする方針となった。自宅では、平常時と同様に資料作成などの業務にあたり、連絡は全てビジネスチャットやメールで実施。会議はパソコンやスマートフォンでから参加出きる、ウェブ会議ツールで行った。社内外と連携する仕事が多いため、業務上の不安があったものの、その全てが杞憂に終わったと感じている。
「同じ空間で仕事をしないことによって、コミュニケーションが成立しにくくなり、業務が滞る懸念がありました。しかし、実際には、口頭での曖昧な業務指示がなくなり、ビジネスチャット上で丁寧にコミュニケーションしています。自席で話かけられることもなくなったため、仕事の効率が上がっているように感じています」(Aさん)
Aさんが特に効果的だと感じたのは、場所に関わらず参加出来るビデオ会議だ。
「映像や音声の品質も良く、会議の進行にも支障はありませんでした。また、同じ空間にいない分、会議前の事前資料提出が必須に。そのため、準備不足の人による口頭での補足説明や余計な雑談・脱線もなく、円滑なミーティングをすることが出来ました」(Aさん)