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黙殺されがちな「大学教員による学生へのハラスメント」実態調査

■「◯◯君ってオネエ系だったっけ?(笑い)」

「自分は戸籍上男性だが、アイデンティティは女性。ファッションも大学3年になってから徐々に好きなもの、着たい服、したいメイクをするようになった。容姿の変化に気づいた教授から、『あれ? ◯◯君ってオネエ系だったっけ?(笑い)』と言われ、心底傷ついた経験がある。教育者、研究者としてこれでいいのか? こうした発言一つで、その人間の学問的な能力も、すべて疑いの目で見てしまう」(トランスジェンダー・学部生)

■女子学生の前で「編集者が美人だから執筆仕事受けちゃう」

「学会で会った某有名教授が、『あそこの出版社の編集者は美人なんだよ。エロいから執筆仕事を受けちゃうね。でも某社はブスばっかりだから、仕事もしたくない。書きたいと思わせる編集者がいないとキツイ』などと発言していた。本当に気持ちが悪かったが、周囲の教授たちは笑ってスルーしていた」(女性・大学院生)

 これらは一部の事例に過ぎない。「ハラスメント相談室」が設置されている大学もあるが、学生がそこに訴えても、教員側に処罰が下らず学生に非があるとされる場合も少なくないという。学生と教員だけの空間では、権力関係が働くことは免れない。第三者が介在しづらいキャンパス空間ではハラスメントが黙殺されてしまいがちだが、耳を傾けてくれる教員や職員、同級生などをみつけできる限り早く相談をしてほしい。

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