中国人の進出で“リトルチャイナタウン”の様相に
西川口を取り上げる以上、この話題に触れないわけにはいきませんが、この街はかつて違法風俗がはびこったことで知られています。それらは警察の壊滅作戦により一掃されましたが、今でもどことなくその名残があり、住む街に“オシャレ”“上品”を求める方は、西川口を敬遠しがちでしょう。かつて風俗ゾーンだった一帯は、現在は中国人が進出しており、さながら“リトルチャイナタウン”の様相。極彩色の派手な看板を見ると、「ここは日本なのか」という声が漏れそうです。
ただ、住み心地を考えると、プラス面も多い街です。駅周辺にはスーパー、ドラッグストア、100円ショップなど、生活に必要な店が揃っており、飲食店のラインナップも非常に豊富。チェーン店、個人経営に加え、近年は外国系の店舗が増えており、現地まで足を運ばなければ食べられないような珍しい料理も味わえます。中国の地方料理、韓国、インド、トルコ、フィリピン、タイ、ベトナム、ネパール、ウイグル……こんなにバラエティに富んだ味が楽しめる街は、都内でも新大久保一帯ぐらいではないでしょうか。しかもかなり安いので、食に関して好奇心旺盛な方にはもってこいでしょう。
家賃相場はワンルーム・1K・1DKで6.70万円(ライフホームズ調べ。2月26日時点)ですが、物件数が非常に多いゾーンなので、条件に合わせていくらでも家賃を削ることは可能です。気取らない雰囲気、都内への距離、買い物の便利さなど、メリットは多く、とりわけ独身男性には楽しめる街でしょう(オートレース場もあります)。ほんの少し歩けば平穏な住宅街が広がるのでファミリーでもOKですが、強いて言えば西口よりも東口のほうが、ネオンなどがおとなしいかと思われます。