ギャンブル依存症問題で注目したいのが、実際にギャンブルにハマっている人たちの心理だ。たとえば、パチンコ・パチスロをやらない人たちからすれば、何が楽しくて打ち続けているのか理解できない面もあるだろう。実際のパチンコ・パチスロの常連ファンに聞いたところ、必ずしもお金儲けのことばかり考えているわけでもないようだ。それでは、彼らが打ち続けている間、いったい何を考えているのか、リアルな声を集めた。
「自分としてはリラックスしている時間」
パチンコ歴15年以上の40代の男性会社員・Aさんは、仕事帰りに軽く打ったり、休日に長時間打ったりする。
「打っている間は、何かしら考え事をしていますね。その日の仕事を振り返ったり、家族のことを考えたり、とにかく何かを考えている。家にいると、家族がいて自分一人の時間があまり作れないということもあって、パチンコを打っている間は貴重な自分だけの時間という感じです」
その一方で、ほとんど何も考えていないというケースも。20代の男性会社員・Bさんはこう話す。
「ただただ、パチンコ台の液晶画面を見て、“熱いリーチが掛かったぞ”とか、“ああ、これは外れるな”とか、そういうことしか思っていません。つまり何も考えてないということで、自分としては、リラックスしている時間なんだろうなあ、という感じです」
パチスロの場合は、また事情が異なるようだ。30代自営業の男性・Cさんは、パチスロを打っている時は、“パチスロのことしか考えない”という。
「打っている台が高設定かどうかということを常に考えています。だから、設定判別のために小役の数を数えたり、演出の傾向を見たり、内部モードを推測したりしています。打ちながらスマホで機種の解析情報を見ることも多いです。基本的に打っている時間は、パチスロ以外のことは考えていませんね」