『絆2』についてはネットなどでもネガティブな反応が多いという。藤井氏が説明する。
「5号機『絆』の人気が高かったがゆえに、そのイメージを引きずっているパチスロファンも多いでしょう。もしも『絆2』の液晶演出が全く異なるものであったなら、意外とウケていた可能性もあったと思います」
「自力で戦っている感」が強い機種を楽しむ
40代自営業の男性・Bさんは、今もほぼ毎日ホールに足を運んでおり、6号機もそれなりに楽しんでいる。
「6号機の時代になって、残念ながら“大勝ちする”というイメージはほとんどなくなりました。5号機であれば “取り返せるかもしれない”と思いつつ、5万円くらいまでならお金を使っていましたが、6号機になってからはまったく取り返せる気がしないので、3万円くらいまでしか使わない。ただ、その代わりと言っていいのか、これまでより少ないお金で長い時間遊べるようになったという感覚はあります。そういう意味では、いかに楽しむかを重視して機種を選んでいます」
Bさんが最近好んで打っているのは、前述した『北斗天昇』と『エウレカ3』や、『Re:ゼロから始める異世界生活』だという。
「『天昇』も『エウレカ3』も『Re:ゼロ』も、特定のゾーンで小役を引くことで、ボーナスに当選するというシステムが楽しいんです。レバーを叩くごとに自分で当てられるかどうかの勝負をしている感覚。そういう“自力で戦っている感”が強い機種であれば6号機でも楽しめるような気がします」(Bさん)
“勝てるかどうか”だけではない部分で6号機を楽しんでいるというBさん。こうした楽しみ方に6号機の今後がかかっているのではないか、と藤井氏は分析する。
「6号機は、5号機時代に比べるとかなり射幸性が抑えられており、ユーザーに対してあまり“勝てる”と期待させることもできなくなっています。つまり、“勝ち”という点での魅力が薄れているので、ゲーム性など、そのほかの部分で楽しませていく必要があるわけです。その点において、“自力感”みたいなものは重要になってくるでしょう。ただ単にレバーを叩いているだけではないパチスロの楽しみというものを追求していく必要があるということです」