このように様々な面で混乱を招いているテレワークだが、一方で、長時間の電車通勤から解放され、家族との時間も増やせるテレワークはストレスから解放される側面もあり、希望者は多い。ただし、課題は山積みだ。人事ジャーナリストの溝上憲文氏が語る。
「たとえば販売員の在宅勤務が不可能なように、同じ企業でも部門によってテレワークが難しいところがある。それが社員同士の不公平感につながっています。日本でテレワークが進まなかった理由でもありますが、今回、環境が整っていない中、社会の事情で見切り発車したことで、現場では想定外の混乱が起きています」(溝上氏)
新しい働き方に慣れるまでは、まだ時間がかかりそうだ。
※週刊ポスト2020年4月10日号